起こるすべてが最悪すぎて、鑑賞後もしばらく引きずってしまう鬱映画(胸糞映画)。
もう見たくないはずなのに、なぜか癖になってしまう人も多いのでは?
この記事では、僕が実際に見てしばらく落ち込んでしまった最悪の鬱映画を邦画10作品+洋画13作品の計23作品紹介します!
- 超胸糞な鬱映画【邦画編】
- 超胸糞な鬱映画【洋画編】
- ミスト|街が突然霧に包まれて…衝撃ラストの王道鬱映画
- ファニーゲーム|幸せな家族を突如襲う理不尽な暴力
- ゴーン・ガール|愛する妻はどこへ?夫婦が抱える秘密を暴くスリラー
- ソフト/クワイエット|もう後戻りはできない。差別主義者たちの止まらぬ暴走
- 胸騒ぎ|この家族、何か変…Noが言えない主人公が迎える最悪の結末
- 縞模様のパジャマの少年|フェンスの向こうにできた新しいお友達
- チョコレートドーナツ|差別と偏見が「家族」を引き裂く
- フレンチアルプスで起きたこと|ちょっとしたモヤモヤから生じる夫婦の亀裂
- 隔たる世界の2人|何度繰り返しても変わらない世界
- マザー!|我が家を荒らさないで…ずけずけと押し入ってくる愚かな人々
- 隣の影|きっかけは些細なことだった。隣人同士の嫌がらせ合戦
- 陪審員2番|もしかしたら人を殺したかも…あなたは過去の過ちに耐えられるか
- グッドナイト・マミー|このママ、ほんもの?
- 鬱映画は、元気な時に見たほうがいい
超胸糞な鬱映画【邦画編】
岬の兄弟|どうすればよかった?知的障害のある妹に売春をさせる兄弟の物語
●あらすじ
仕事をクビになり、生活に困っていた兄の良夫。
彼は知的障害のある妹と二人で、海辺の町で貧しい暮らしを続けていました。
ある日、良夫はお金を稼ぐため、妹に男性と関係を持たせ、その対価を受け取るという方法に手を出してしまいます。
生活のためとはいえ、その選択によって妹は過酷な状況に巻き込まれていきます。
そして兄自身もまた、罪悪感と現実の狭間で揺れ動くことになります。
👀見どころ
この作品の見どころは、客観的に見ればかなり悲惨な状況なのに、妹自身はそれをあまり深刻に受け止めていないところ。
知的障害のある妹は、むしろ明るく振る舞う場面も多く、その無邪気さがかえって状況のつらさを際立たせます。
観ている側は「これは本当に大丈夫なのか…?」と、ずっと胸がざわつくような感覚になります。
もう一つ印象的なのが、社会のセーフティネットからこぼれ落ちてしまう貧困層が実際にいるという事実。
本当に追い詰められた状態では、視野がどんどん狭くなり、他の選択肢が見えなくなってしまうのだと感じさせられます。
良くないことだと分かっていながらも、他に解決策を思い浮かべられない兄。
その葛藤がとても生々しく、観ていて苦しくなるタイプの鬱映画です。
許された子どもたち|あなたの子供が人を殺したら、どうする…?
●あらすじ
とある地方都市。
中学一年生の市川絆星は、不良グループのリーダーとして同級生の倉持樹を日常的にいじめていた。
やがてそのいじめはエスカレートし、絆星は樹を死なせてしまう。
警察の取り調べで犯行を自供した絆星だったが、「息子は無罪だ」と信じて疑わない母親・真理の説得により、一転して否認に。
少年審判は無罪に相当する「不処分」を決定し、絆星は法的な裁きを受けることなく自由の身となる。
しかし世間は黙っていなかった。
ネット上には激しいバッシングが飛び交い、名前を変えても居場所を特定され、親子で追い詰められていく。
そんな中、樹の家族は民事訴訟で罪を問うことを決意する。
「罪を犯した子どもは、どうやって生きていくのか。」
法に許されても、本当に許されたと言えるのだろうか……。
👀見どころ
この作品の見どころは、フィクションでもなかなか描かれることのない「いじめた側のその後」にフォーカスしている点。
いじめが許されないのは大前提として、法の裁きを逃れた絆星親子を待ち受けるのは、SNSを中心とした凄まじいバッシングの嵐。
住所や個人情報を特定され、社会のどこにも戻る場所がない日々が続きます。
「お前の子どもは人殺しだ」
「死ね」
画面に流れるコメントの数々は、見ていてゾッとするほどリアルです。
いじめは絶対に許されない。
でも、それを裁く資格があるのか?
正義の名のもとに行われる「私刑」の醜さもまた、この映画が突きつけてくるテーマのひとつです。
どこを向いても胸糞が悪い、それでも目を逸らせない、そんな作品です。
神は見返りを求める|「見返りが欲しくてやった訳じゃないから」…本当にそう思う?
●あらすじ
合コンで出会ったイベント会社勤務の田母神と、底辺YouTuberのゆりちゃん。
再生回数に悩む彼女を見かねた田母神は、見返りも求めずにチャンネルの手伝いを始めます。
なかなか芽は出ないながらも、二人は前向きな良きパートナーとして日々を積み重ねていきます。
しかしある日、人気YouTuberとのコラボをきっかけに一躍有名になったゆりちゃんは、これまで一生懸命支えてくれた田母神をないがしろにするように。
これまで「神」のように優しかった田母神の中で、何かが壊れ始めます……。
👀見どころ
「見返りが欲しくてやってるわけじゃないから、気にしないで!」
……そう言ったことや、言われたこと、ありませんか?
田母神は誠実で、一生懸命ゆりちゃんのために動き続けます。
クオリティはお世辞にも高いとは言えないけれど、二人で試行錯誤しながら動画を作っていたあの頃が、振り返ると一番輝いていたんですよね。
でも、どんなに頑張っても報われない。
田母神がほしかったのは、たったひとこと「ありがとう」だけだったのに。
その小さなすれ違いが積もり積もって、やがて取り返しのつかない方向へ転がっていく過程がたまらなく苦しい。
「自分は大丈夫かな……」と、見終わった後に自分自身の人間関係をつい振り返ってしまう、そんな作品です。
子宮に沈める|実際にあった事件がモデルの凄惨な記録
●あらすじ
夫から一方的に別れを告げられたシングルマザーの由希子は、幼い娘・幸と息子・蒼空を連れ、狭いアパートでの新生活を始めます。
学歴も職歴もない彼女は、資格試験の勉強をしながら長時間のパートをこなし、必死に「良き母」であろうとします。
しかし過酷な生活の中で経済的に追い詰められた由希子は、友人の誘いで夜の仕事を始めることに。
深夜帰宅が増え、やがてホストクラブに入り浸るようになっていく彼女。
気づけば子どもたちの食事も、世話も、すべてが後回しになっていきます。
そしてある日、由希子は子どもたちに食事を作ってアパートを出ます。
2度と帰らないつもりで――。
👀見どころ
この映画の最大の特徴は、カメラがほぼ動かないこと。
固定された画角の中で、子どもたちの日常がただ淡々と映し出されます。
その映像は、まるで誰かが部屋を覗いている監視カメラの映像のよう。
だからこそ余計に、目を背けたくなるんです。
画面の中の幸と蒼空はかわいそうで、でも助けてあげることができない。
こっちは見ているだけ。
その歯がゆさと無力感がずっとのしかかってくる作品です。
そして何よりも胸糞が悪いのが、これが実際に起きた事件をもとにしているということ。
こんなにも悲惨なことが実際に起こっていたと思うと、フィクションとして割り切ることが最後までできませんでした……。
すばらしき世界|まっすぐで不器用な元ヤクザの社会復帰
●あらすじ
13年の刑期を終え、旭川刑務所を出所した三上正夫。
人生のほとんどを塀の中で過ごしてきた元ヤクザの彼は、支援してくれる弁護士夫妻を頼りに、東京での新しい生活を始めます。
しかし世間の風は冷たい。
生活保護の申請では役所に難色を示され、職探しは難航し、行く先々で元受刑者への偏見と壁が立ちはだかります。
それでも三上は、持ち前の真っすぐさと不器用なほどの誠実さで、かたぎとして生きていこうともがき続けます。
そんな彼のもとに、「前科者が実の母と再会する」企画を狙うテレビプロデューサーとディレクターが近づきます。
取材を続けるうちに、彼らは三上という人間の想像以上の深さに、ゆっくりと引き込まれていきます……。
👀見どころ
一度でも社会のレールを外れた人間が、そこに戻ることの難しさ。
この映画はそのリアルを、徹底的に、丁寧に描いています。
自分に素直に生きようとするほど、浮いてしまう。
そんな三上が少しずつ「普通」に近づいていく過程で、じわじわと胸が痛くなるのは、彼の最大の魅力であった真っすぐさが、社会に適応するために少しずつ削られていくからです。
最も印象に残ったのは、ラストに三上が取ったある選択。
それは本当に、彼にとって正しい選択だったのでしょうか……?
「すばらしき世界」というタイトルが、見終わった後に静かに、でも重く、のしかかってきます。
嫌われ松子の一生|人生は喜劇?ある女性の悲しき転落人生
●あらすじ
53歳で遺体となって発見された川尻松子。
甥の笙は、会ったこともない叔母のアパートの片付けを頼まれたことをきっかけに、彼女の波乱万丈な生涯をたどり始めます。
幼少期から父の愛情に恵まれず、「誰かに必要とされたい」という渇望を抱えたまま育った松子
中学教師として働き始めるも、教え子の起こした窃盗事件をきっかけに職を失い、家を飛び出します。
その後も男と出会っては別れ、風俗嬢として働き、殺人を犯して刑務所へ。
出所しても居場所は見つからず、松子は「愛してくれる誰か」を求めながら転落を続けていきます。
どこへ行っても「嫌われ松子」と呼ばれた彼女は、いったいどんな人生を歩んだのでしょうか……?
👀見どころ
松子は、真面目に、一生懸命に生きようとしていた人です。
それなのに、まるで引き寄せられるかのようにすべての選択を誤り続ける。
そのどうにもならなさに、見ていてじわじわと胸が痛くなります。
この映画の罪深いところは、演出がポップでミュージカル調だということ。
でも、描かれているのは、転落に次ぐ転落の人生。
そのギャップが悲劇をより一層際立たせるんです。
笑っていいのか、泣いていいのか……。
感情のジェットコースターに振り回されながら、最後には「この人は、ちゃんと生きていたんだよな」と静かに思わせてくれる。
憂鬱な気分になりながらも、最後はどこか少し心が晴れやかになるような、不思議な作品です。
凶悪|最悪の犯罪者と事件を追う記者。本当に「凶悪」なのは誰?
●あらすじ
スクープ雑誌の記者・藤井のもとに、死刑囚・須藤からの手紙が届く。
獄中の須藤が告発したのは、自分がまだ裁かれていない3件の殺人に関与しており、そのすべてに「先生」と呼ばれる首謀者がいるという事実だった。
半信半疑のまま取材を始めた藤井だったが、須藤の証言を裏付けるほど、事件の凶悪さと「先生」の得体の知れなさに引き込まれていく。
いつしか取材は使命感を超え、狂気へと変貌し、その代償は私生活にまで及んでいく。
「先生」は今もどこかで普通に生きている。この事件の真相を、世に暴かなければならない……!
👀見どころ
この映画は実際に起きた事件をもとにしています。
そのことを頭に置いた上でスクリーンを眺めると、すべての残虐なシーンが「現実にあったこと」として重くのしかかってきます。
それだけでどうしようもなく気分が悪くなってしまいます。
でもこの映画の本当に怖いところは、凶悪な殺人鬼たちだけではありません。
真相を追ううちに私生活が崩壊していく記者の藤井、そして彼の記事を面白がって読む世間……。
画面のこちら側で事件をエンタメとして消費する私たちもまた、この「凶悪」な連鎖の一部なんじゃないか?
いったい、誰が一番「凶悪」なんでしょうね……?
MOTHER マザー|自堕落で最悪な母親。それでも、あなたが僕のすべてだった。
●あらすじ
パチンコに明け暮れ、男から男へと渡り歩きながらその日暮らしを続けるシングルマザー・秋子。
幼い息子の周平は学校にもろくに通えず、母の借金のために親族に頭を下げに行かされる日々を送っています。
それでも周平は、秋子だけを愛し、秋子の隣だけを居場所として生きていました。
やがて秋子は内縁の夫・遼と出会い、3人での生活が始まります。
しかし生活は一向に安定せず、家族はホームレス同然になりながらも転落し続けていきます。
何度も差し伸べられた救いの手も、秋子はことごとく払いのけていく。
そして成長した周平は、ある凄惨な事件を起こします——。
👀見どころ
子どもは、親を選べない。
どんなにダメな母親でも、周平はただひたすらに秋子を愛し続けます。
傷つけられても、利用されても、それでも「お母さんのそばにいたい」という一心で生きている。
そんな周平が発する「僕、お母さんが好きなんです。何が悪いんですか?」というセリフに、胸を刺されます。
優しくて、純粋で、ただ愛されたかっただけの子どもが、救われない結末へと向かっていく。
その理不尽さに、ただ黙って画面を見つめることしかできません。
冷たい熱帯魚|悪意は、日常のすぐそばに
●あらすじ
小さな熱帯魚店を営む社本は、家庭内では前妻の娘と後妻の仲に挟まれ、気弱に日々をやり過ごしていた。
ある夜、娘の万引き騒動をきっかけに、大型熱帯魚店のオーナー・村田と出会う。
明るく豪快で、まるで太陽のような村田。
彼の強引な誘いに断れないまま、社本は村田の仕事を手伝うようになっていく。
しかしある日、目の前で人が殺される。村田には、恐るべき裏の顔があったのだ。
「ボディを透明にする」
遺体の解体処理を笑顔でこなす村田に脅され、社本は共犯者として地獄へと引きずり込まれていく。
果たして彼は、この悪夢から抜け出せるのか……。
👀見どころ
この映画を語る上で外せないのが、村田を演じるでんでんの怪演。
彼の口から飛び出すパワーワードのひとつひとつが、頭にこびりついて離れません。
そして何より恐ろしいのは、村田という人物の見せ方です。
最初は「なんか陽気でちょっと強引なおじさん」にしか見えないんですよね。
小さな違和感が、じわじわと確信に変わっていき、「あ、この人本物だ」と気づいたときにはもう、逃げ場がありません。
暴力の描写も一切容赦なく、とにかく圧がすごい。
それでも目を離せないのは、役者陣の演技が本物だからだと思います。
ちなみに、この作品、実際に起きた事件をもとにしています。
あの狂気が現実に存在したなんて、想像もできませんね……。
さがす|殺人鬼をさがす、父をさがせ
●あらすじ
「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」
大阪の下町で日雇い労働をしながら中学生の娘・楓と二人暮らしをする原田智が、ある夜突然そう言い出します。
いつもの冗談だと笑って取り合わなかった楓でしたが、翌朝目を覚ますと、父の姿はどこにもありません。
警察にも相手にされないまま、楓は独りで父をさがし始めます。
そしてたどり着いた先で、楓は見つけたくなかったものまで見つけてしまうことになります……。
👀見どころ
いなくなった父をさがす。
それだけのシンプルな出発点なのに、次に何が起こるか最後まで予測がつきません。
そしてこの映画を語る上で外せないのが、佐藤二朗さんの演技。
佐藤二朗さんといえばコミカルなイメージだったので、「この人、こんな演技もできたんだ」というのが驚きでした!
見終わった後に残るのは、優しさとは何か、正しさとは何か、という問い。
智がとった行動は、純粋に「相手のため」でした。
でも、それは本当に正しかったのでしょうか?
答えはないのだけれど、考えられずにはいられません。
超胸糞な鬱映画【洋画編】
ミスト|街が突然霧に包まれて…衝撃ラストの王道鬱映画
●あらすじ
デヴィッドは、息子のビリーと買い出しのためにスーパーへ向かいます。
買い物を終えて外に出ようとすると、街を深い霧が包み込み、霧の中から正体不明の怪物が現れました。
店内に閉じ込められた人々は恐怖に怯えながら救助を待ちますが、内部でも対立が激化していきます。
スーパーに閉じ込められた人々は無事に霧の中から脱出できるのか……?
👀見どころ
「鬱映画といえば」で最初に名前が上がるほど有名な「ミスト」。
この作品の見どころは、映画史に残る最悪のラストです。
本当に救いようがなくて、初見のときは見終わった後もしばらくぼーっとしてしまいました……。
注目のキャラは、「これは神が与えた試練なのだ!」と大騒ぎするおばさん。
最初はみんな「この人は何を言ってるんだ?」という状態なのですが、食料がなくなってきたり
脱出の見込みが立たなかったりと余裕がなくなってくると、次第に彼女に従う人が現れはじめます。
極限状態に置かれた人々が徐々にまいっていく様子も見どころです!
ファニーゲーム|幸せな家族を突如襲う理不尽な暴力
●あらすじ
休暇を過ごすため、湖畔の別荘を訪れた一家。
「卵を切らしてしまったので、少し分けてもらえませんか?」
穏やかな時間を過ごしていた彼らの前に、二人の青年が現れます。
もらった卵をすぐに落としては、「もう一度もらえませんか?」を繰り返す青年たち。
さすがにイラっと来た主人公家族の母が言い返すと、青年たちは豹変して暴力を振るい始めます。
理由も目的も見えないままただ暴力を振るわれ、じわじわと追い詰められていく家族。
この悪夢のような遊戯から、彼らは生きて抜け出すことができるのでしょうか……?
👀見どころ
この作品の見どころは何の罪もない家族が理不尽な暴力に巻き込まれていく過程。
本当に何も悪いことをしていない、幸せな家族なんです。
なんであんなことをされなくちゃいけないんですか?
青年たちの行動には、理由はありません。
理不尽な暴力も支配も、彼らにとっては「単なるゲーム」。
いい人たちが理不尽な暴力で弄ばれる状況に胸が痛みます。
さらに不気味なのが、この青年たちは時たま視聴者である我々に語り掛けてくるんです。
映画そのものの常識を覆すような終盤の展開にも注目です!
ゴーン・ガール|愛する妻はどこへ?夫婦が抱える秘密を暴くスリラー
●あらすじ
結婚5周年の記念日に、妻エイミーが突然姿を消しました。
夫のニックは警察やメディアの前で潔白を訴えますが、やがて彼の不審な言動や過去が明るみに出ていきます。
世間の注目が集まる中、理想的に見えた夫婦像は少しずつ崩れ始めます。
失踪事件の裏に隠された真実とは――。
疑念と虚構が交錯する物語は、予想外の方向へと転がっていきます。
👀見どころ
この映画の注目ポイントは、何を考えているのかが全くわからない妻・エイミーです。
心当たりのある場所を探し回る主人公のニックですが、どこを探してもヒントが書かれた封筒が見つかるだけ……。
エイミーは誘拐されてしまったのか?それとも自分からいなくなってしまった?
話が進んで物語の結末が明らかになってくると、夫婦という関係が、小さな嘘や疑いで簡単に壊れてしまうもろいものなのだと痛感させられます。
ジャンルが変わったかのような終盤からの展開も衝撃的で、エイミーの狂気に思わずぞくっとしてしまいます。
ソフト/クワイエット|もう後戻りはできない。差別主義者たちの止まらぬ暴走
●あらすじ
幼稚園の先生をしているエミリーは、白人至上主義を掲げる団体を立ち上げます。
集会に集まったのは、現在の多文化主義に疑問を感じる4人の白人女性たち。
集会だけでは話したりない彼女たちは、エミリーの家へ向かう道すがら、ワインを買うために食料品店に立ち寄ります。
エミリーたちは店主のアジア人姉妹に言いがかりをつけ、激しい口論に。
彼女たちに侮辱されたことが許せないエミリーは、アジア人姉妹の家に忍び込んで、彼女たちの家を荒らすことにします。
最初はいたずらで始めた計画が、アジア人姉妹に見つかったことでどんどん最悪の展開になっていきます。
👀見どころ
この映画は、全編カットなしの映画です。
グラグラとしたカメラワークが、まるで自分もグループの一員かのようなリアリティを演出しており、全編を通して居心地の悪さを感じます。
最初はエミリーの過激さにドン引きしていたメンバーたちですが、徐々にNGラインが引き下がっていき行動がエスカレートしていきます。
集団心理って怖いですね……。
[movie card_id=”85″]
胸騒ぎ|この家族、何か変…Noが言えない主人公が迎える最悪の結末
●あらすじ
オランダでバカンスを楽しむデンマーク人夫婦のビャアン、ルイーセ、娘のアウネス。
ひょんなことからオランダ人家族と意気投合し、彼らの家に遊びに行くことに。
彼らの「おもてなし」に違和感と恐怖を覚え家から逃げ出そうとするも、事態はどんどん最悪な方向へ転がっていきます……。
👀見どころ
この作品の見どころは、ちょっとしたストレスをスリップダメージのごとく蓄積していく点。
皆さんも、「ちょっと嫌だな、でも言えないな……。」という経験、ありますよね?
主人公家族たちも、この小さなストレスを我慢し続けた結果、超特大のストレスを食らうことになってしまいます。
全編を通して「なんか嫌なこと起こりそうだな……。」という雰囲気がプンプンしているのですが、まさかそのストレスを超える最悪の展開が待っているとは思いもしませんでした。
「断るのが苦手」という人ほど大きなダメージを受ける作品となっています。
縞模様のパジャマの少年|フェンスの向こうにできた新しいお友達
●あらすじ
ドイツ人の男の子・ブルーノは、軍人である父の都合で見知らぬ土地に引っ越してきました。
新しい家の周りには何もなく、退屈な日々を送っていたブルーノですが、ある日、フェンスの向こう側に、いつも縞模様のパジャマを着ているシュムエルという新しい友達ができます。
この農園のような施設に近づくことは両親から禁じられているため、ブルーノはこっそりとシュムエルのもとへ遊びに行くことになります。
そう、実はこの施設はユダヤ人の強制収容所で、シュムエルはユダヤ人だったのです。
純粋な2人の秘密の友情の行く末はどうなってしまうのか……?
👀見どころ
この作品の見どころは、純粋な二人の友情。
フェンスを挟んで出会ったブルーノとシュムエルは、置かれている立場の違いも知らないまま、少しずつ友情を育んでいきます。
ただ一緒に話し、遊び、次はいつ会えるかな?と相手を思う。
そんな無邪気な関係がとても愛おしく感じられます。
だからこそ、その友情を引き裂いてしまう戦争の残酷さに胸が締めつけられます。
鬱映画として有名な作品ですが、戦争の悲惨さを忘れないためにも一度は観ておきたい作品。
ラストシーンは、きっと長く心に残るはずです。
チョコレートドーナツ|差別と偏見が「家族」を引き裂く
●あらすじ
1979年、今よりももっと同性愛者への風当たりが強かった時代のカリフォルニア。
歌手を夢見るゲイの青年、ルディはゲイバーでダンサーとして働いていました。
ルディは客として来ていた検察官のポールと恋に落ちます。
ある日、大音量の音楽が流れるアパートの隣室に文句を言おうと乗り込んだルディは、部屋に取り残されたダウン症の少年・マルコと出会います。
マルコは、母親がドラッグで逮捕されたことで育児放棄状態になってしまっていたのです。
マルコを引き取ることに決めたルディとポールは、大きな愛情でマルコを包み込みます。
まるで本当の家族のように暮らす3人でしたが、マルコの母親が親権を取り戻すための裁判を起こしたことで、この幸せは唐突に崩れ去ってしまうのです……。
👀見どころ
歌手のルディと弁護士のポール、そしてダウン症の少年マルコ。
血のつながりはなくても、3人は少しずつ本当の家族のような関係を築いていきます。
一緒に暮らし、笑い合い、穏やかな時間を過ごす姿はとても温かいものです。
しかし、そんな幸せを引き裂くのは社会に根付いた差別や偏見。
「同性愛者である」という理由だけで、彼らの家族の形は簡単に否定されてしまいます。
幸せそうな3人の姿を見ているからこそ、最悪の結末に胸が強く締めつけられます。
本当の家族とは何なのか。
そして差別は決してあってはならないものだと、強く考えさせられる一本です。
フレンチアルプスで起きたこと|ちょっとしたモヤモヤから生じる夫婦の亀裂
●あらすじ
休暇でフレンチアルプスのスキーリゾートを訪れた一家。
レストランのテラスで食事をしていたとき、突然ゲレンデで雪崩が発生します。
危険を感じた父トマスは、とっさにその場から逃げ出してしまいます。
しかも、妻や子どもたちをほったらかしにして。
幸い雪崩は大事には至らず、家族は無事でした。
「アイツ、あのとき一人で逃げたな……。」
トマスのたった一瞬の行動で、楽しいバカンスが気まずい雰囲気になっていってしまいます。
👀見どころ
この作品の見どころは、たった一瞬の出来事が家族の関係をじわじわと壊していくところです。
雪崩の瞬間、父トマスが家族を置いて逃げた。
たったそれだけで、この映画でこれ以上の大事件は起こりません。
でも、その事実が頭から離れず、家族の間にはずっと微妙に気まずい空気が漂い続けます。
楽しいバカンスのはずだったのに、ことあるごとに家族から「アイツ、一人で逃げたな……」という目で見られ、その空気の重さがじわじわと心に刺さります。
そして迎えるラスト。
思わず「結局お前も同じなんかい」と言いたくなるような皮肉な展開にも注目です。
隔たる世界の2人|何度繰り返しても変わらない世界
●あらすじ
グラフィックデザイナーの黒人青年・カーターは昨晩出会った女性の部屋で目を覚まし、愛犬が待つ家へ帰ろうとします。
帰路の途中、たばこを吸っていたカーターは白人警官に難癖をつけられ、職務質問を受けることに。
必死に弁明しますが、無理矢理に取り押さえられたカーターは、首が締まって死んでしまいました。
目を覚ますと、カーターは女性の部屋のベッドにいました。
再び家に帰ろうとするカーターですが、何度繰り返しても白人警官に出会ってしまいます。
カーターは無事このループから脱出できるのか?
👀見どころ
隔たる世界の2人 の見どころ・感想
この作品の見どころは、何も悪いことをしていないのに「黒人である」というだけで命を奪われてしまう不条理さ。
主人公カーターは、どれだけ行動を変えても白人警官に殺されてしまいます。
ただ家に帰ろうとしているだけなのに、その結末から逃れることができない……。
その理不尽さに胸が苦しくなります。
実はこの作品、ある黒人男性が白人警官に不当に取り押さえられ命を落としてしまった実際の事件がモデルになっています。
エンドロールでは、警官によって不当に命を奪われた実在する黒人たちの名前が次々と映し出されます。
差別問題が、決して映画の中だけの話ではないことを強く感じさせられます。
わずか30分ほどの短い作品ですが、その中にはアメリカにおける黒人差別の歴史が凝縮された作品です。
マザー!|我が家を荒らさないで…ずけずけと押し入ってくる愚かな人々
●あらすじ
静かな田舎の家で、夫と二人で暮らしている女性。
彼女は家を修復しながら、穏やかな生活を取り戻そうとしていました。
しかしある日、夫のファンだという見知らぬ男が突然家を訪ねてきます。
夫は彼を家に招き入れ、そのまま泊めることに。
やがて男の妻や、さらに多くの人々が家に押しかけるようになり、家の中は次第に混乱していきます。
静かだったはずの暮らしは少しずつ壊れていき、状況はやがて取り返しのつかない方向へと進んでいきます。
👀見どころ
この作品の見どころは、無神経な人たちによってストレスが少しずつ積み重なっていくところ。
夫が勝手に家へ招き入れた来客たちは、まるで自分の家のように振る舞います。
立ち入りを禁止されている部屋に入ったり、勝手に物を触ったり、大切にしている洗面台を壊したり……。
無神経な行動が重なるたびに、観ているこちらまでじわじわとストレスが溜まっていきます。
そして物語は終盤に向かうにつれて、さらにカオスな状況に……。
狂気じみた展開に、思わず目を覆いたくなってしまいます。
理不尽な出来事が積み重なっていく、不快感マックスの鬱映画です。
隣の影|きっかけは些細なことだった。隣人同士の嫌がらせ合戦
●あらすじ
離婚問題で家を追い出されたアトリは、実家に戻って暮らすことになります。
しかしその家では、隣人との間であるトラブルが起きていました。
庭にある大きな木が、隣の家のテラスに影を落としているというのです。
隣人はその木を切るように要求しますが、アトリの両親は応じようとしません。
些細な隣人トラブルは次第にエスカレートし、嫌がらせや監視が始まります。
やがて状況はどんどん悪化し、取り返しのつかない事態へと発展していきます。
👀見どころ
この作品の見どころは、ほんの些細なことから始まる隣人同士の嫌がらせ合戦。
庭の木の影をめぐるトラブルをきっかけに、隣人同士の関係は少しずつ悪化していきます。
最初はちょっとした口論だったはずなのに、やがて監視や嫌がらせなど、どんどんエスカレートしていきます。
途中からは、本当に隣人がやったことなのか分からない出来事まで、すべて「隣のせいだ」と決めつけるように。
疑いと怒りが積み重なり、状況はどんどん悪い方向へ進んでいきます。
そしてついには、大切なペットにまで危害が及ぶ事態に。
人間の意地や疑心暗鬼がどこまで暴走してしまうのか……。
後味の悪さが強烈に残る、嫌なリアルさを持った鬱映画です。
陪審員2番|もしかしたら人を殺したかも…あなたは過去の過ちに耐えられるか
●あらすじ
ある殺人事件の裁判で、陪審員に選ばれたジャスティン。
被告の男は、恋人を殺害した罪に問われています。
証拠や証言をもとに審議が進む中、ジャスティンはあることに気づきます。
それは、この事件に関する“ある出来事”に自分自身が関わっているかもしれないという可能性でした。
もし真実を話せば、被告は救われるかもしれない。
しかし同時に、自分の人生も大きく狂ってしまうかもしれません。
葛藤を抱えながら、ジャスティンは究極の選択を迫られていきます。
👀見どころ
この作品の見どころは、「もしかして自分のせいかもしれない…」という疑念がじわじわと膨らんでいくところ。
最初は無関係だと思っていた主人公ですが、裁判で語られる内容を聞くうちに、自分が事件に関わっている可能性に気づき始めます。
その瞬間から、物語には強いハラハラ感が生まれます。
もし黙っていれば、無実の人が殺人犯として裁かれてしまうかもしれない。
しかし真実を語れば、今度は自分自身が罪を背負うことになります。
正義を選ぶのか、それとも自分の人生を守るのか。
観ている側も「自分だったらどうするんだろう」と考えずにはいられません……。
そしてもう一つ突きつけられるのが、過去に過ちを犯した人は永遠に悪人なのかという問い。
観終わったあともしばらく考え込んでしまう、重いテーマを持った作品です。
グッドナイト・マミー|このママ、ほんもの?
●あらすじ
森に囲まれた家に住む双子の少年たちのもとに、ママが帰ってきます。
整形手術を終えたママは顔を包帯でぐるぐる巻きにしており、2人は顔を確認することができません。
あんなにやさしかったママが、なんだか冷たい……?
帰ってきたママが本物かどうか確かめるため、双子は様々な実験を始めます。
なかなか確信を得られない双子たちの実験は、どんどんとエスカレートしていってしまいます。
👀見どころ
この作品の見どころは、「本当にこの人はママなのか?」という疑念が少しずつ膨らんでいくところ。
手術を終えて帰ってきたママは、顔に包帯を巻き、どこか別人のような雰囲気。
しかも以前よりも厳しく、双子の兄弟に対してどこか冷たい態度を取るようになります。
その様子を見ていると、「本当にママなの?」と兄弟が疑い始める気持ちも分かる気がしてきます。
ただ、その疑いがどんどんエスカレートしていく展開は見ていてかなりつらいものがあります。
静かな雰囲気のまま不気味さが積み重なっていき、終盤には衝撃の真実が明かされます。
観終わったあと、「あのシーンはそういう意味だったのか…」と考え直してしまう、後味の重い鬱映画です。
鬱映画は、元気な時に見たほうがいい
以上、メンタルがごっそり削られる鬱映画を23作品紹介しました。
ちなみに、僕は本当にメンタルが弱いので、こういう作品は心に余裕があるときにしか見ないようにしています。
本当にしばらく落ち込んじゃうので……。
あと、実際の事件をモデルにした作品が多すぎる。
本当に胸糞なのは、現実世界の方なのかもしれませんね……。
当サイト「つながるシネマ。」では、特定の”つながり”を持った映画をまとめてご紹介!
今の気分や一緒に見たい人などで、今日見る映画を簡単に見つけることができますよ~!
